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「ひ、日番谷隊長!大変です、雛森副隊長と松本副隊長もっ・・・!」
「なんだと・・・!?」
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女性死神を救え!
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ここ数日、ある事件が起こっていた。
ホロウの出現――それは珍しいことではないのだが、その虚の性質が問題だったのだ。
『女性は薬で眠らせ連れ去り、男性にはひたすら攻撃してくる』という、かなり問題な虚なのだ。
既に護艇十三隊のほとんどの女性席官は連れ去られてしまった。
強いが隊長レベルでは倒すのにそう問題はない。
だから雛森と恋次と乱菊が一緒に討伐に行ったものの、眠らされて連れ去られてしまったらしい。
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「すいません・・日番谷隊長・・俺が付いていながら・・・」
「いや・・お前のせいではない。今はあいつをどうやって倒すか、だ。」
「はい!」
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隊首会―――
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「皆の衆、今日隊首会が開かれた理由はおおむねわかっていると思う。」
「女性を狙う虚のことですね?」
「対策をどうするかということですね?」
「そうじゃ。誰かに囮になってもらうにも、砕蜂隊長は隠密起動の方がたてこんでおるし、卯の花隊長には四番隊で治療にあたってもらわなければならぬ。」
「う〜ん・・この二人が無理なら虚をおびき出すのは無理だしねぇ・・誰か女装しても不自然じゃない人・・となると・・・」
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ざっ、と一気に全員の視線が、一つに集められる。
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「・・・・・・・え?」
見つめられた先には、十番隊隊長、日番谷冬獅郎だった。
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「よし!頼むぞ日番谷隊長!」
「は?」
「それなりに見えるようにしなきゃねぇ・・」
「弓親にやらせりゃいい。あいつはそういうの得意だからな。」
「え?は?」
「「「「「やってくれるかな?日番谷隊長。」」」」
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「・・・・・・・はぃ。」
やらなきゃ虚より先にこいつ等に殺される・・・と思い渋々了承した日番谷だった。
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「は〜い、出来ましたよ〜vv」
ものすごく満足げな弓親に引っ張られて、出てきたのは・・・
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「ほぉ〜・・・かーわいいねぇ〜」
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弓親の手によって下ろされたさらさらの髪、羽織は脱いで死覇装も少し改造されている。顔はうっすらと化粧も施されており、完璧に愛らしい女の子の姿だった。
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―――――眉間に皺は、相変わらず寄っていたが。
「や〜、元がいいとやりがいがあるもんですよ〜!日番谷隊長肌すべすべだし、髪も綺麗だし!日番谷隊長、たまにやりましょうよ、女装。」
「断固断る。」
弓親は完璧にご機嫌だった・・・
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「ふむ、これなら虚も一発で出てくるだろう。頼んだぞ、日番谷隊長。」
「は、はぁ・・・・」
「清音と朽木を頼む!日番谷隊長!」
「どうにかやちるを連れ戻して来てくれ」
「七緒ちゃんを頼むよ!」
「雛森くんをお願いするよ、君にかかっているんだ」
「ネムを連れ戻してきてくれたまえヨ。あいつがいないと色々不便だからネ。」
「勇音を、お願いします」
「分かりました。必ず。」
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すごい気迫に押されつつも、日番谷とて心配じゃないわけがない。他の女性死神や乱菊も勿論心配だが、何より愛しい恋人、雛森が。
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すぐにぶちのめしてやる変態虚が!と思いつつ、日番谷は現世へ降り立った。
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『ぐふふ・・・お前等本当に美女ぞろいだな・・ハーレム、っていうのはこのことか・・』
「はぁ?誰があんたなんかに群がるのよ、ばっかじゃないの?」
『声も綺麗だな〜』
「人の話を聞けっ!!」
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一方乱菊たちを手に入れた虚はかなりご機嫌で、乱菊が威嚇するもまったくもって効果がなかった。
さっさとこんな変態倒して帰りたいと誰もが願っていたが、生憎眠っている間に斬魄刀を奪われてしまい、
しかも縄で縛られている。
反撃しようにも出来ない状態にあったのだ。
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『さぁ〜て、今度はどんな死神が来るのかな〜♪・・・・ってうおっ!!?』
「?」
『うわあんっな可愛いのがいたのか!!一番いいじゃねーか、早速捕まえてこなければっ!!』
興奮した様子で出て行ってしまった虚に、乱菊たちは唖然とする。
「ねぇ・・後ソウルソサエティから来る、って言ったら隊長格よね?」
「そうですね・・・・卯の花隊長も砕蜂隊長も、可愛いじゃなくって美人の部類・・っていうのはあたしの思い込みでしょうか?」
「思い込みじゃないわよ。・・・・・・・一体、誰が来たっていうの?」
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森の中に、1人の死神が立っている。
「・・・・・ホントに俺で来るのかよ・・・・」
来ます。確実にこっちに向かって来てますから。
「・・・・・ま、待ってみる・・・・『グオオオオオオオオオオ!!!!』
「!!」
『ぐふふふふ・・・やっぱり可愛いな・・・すぐに連れて行ってやる!!』
「!」
どごっ!!と落とされたのは、煙幕。
その煙を女性が吸えば眠りに落ちるのだが、勿論日番谷には効かない。
しかしこのまま倒しても雛森達の居場所は分からない。
(眠ったフリするしかねぇか・・・)
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パタリと倒れると、虚に手で持ち上げられる。
『よし、斬魄刀を回収・・・って、あれ、コレどうやって外すんだ?』
日番谷の斬魄刀は他の死神のように腰にさしてあるのではなく、背中にしょってあり、止め金具がつけられている。
初めて見る形状に、虚は外し方が分からなかったようだ。
『引きちぎるにも折角の綺麗な状態だからな〜・・・ま、いっか!』
(コイツ・・・・馬鹿だ!!!)
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ドスドスと足音を響かせて、ご満悦で虚は巣に帰っていった。
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『ただいま〜!ほら、新しい仲間だぜvとびっきりの美少女だ〜!』
虚はそっとシーツの上に眠った(フリの)日番谷を置いて、フンフンと鼻歌を歌っている。
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『さぁ〜て、飯作るかぁ、あぁ、俺って主夫?』
((((((馬鹿だ。完璧な馬鹿だ!!))))))
全員がそう思ったが、わざわざココにとどまらせることもない。
ドスドスと足音を聞かせ、虚は出て行った。
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「・・・・・・・よし、行ったか。」
「たっ・・・・隊長!!!?」
「日番谷君!!?」
手足を縛られて動けない+少し遠くにいた+普段と姿が違った ということで日番谷かどうかが分からなかった乱菊達は、それが日番谷だったということにとても驚いた。
「な・・・なんですかその格好!可愛すぎますよ!!」
「黙れ!ったく・・・・まぁ無事で良かったがな。ちょっと待ってろ。」
ザクザクと刀で全員の縄を切っていき、近くにまとめて保管してあった斬魄刀の束を乱菊たちのところへ持っていく。
「どうしてあそこにあるって分かったんですか?」
「俺は薬効かないからな、少しくらい目を開けてそのくらい見つけれる。」
「なぁるほど!助かりました、ありがとうございます!!・・・・・ふふふ・・・あんの変態虚・・・見てなさいよ・・」
「でも・・・またあの煙幕ぶつけられたら・・どうするの?」
「あぁ・・・ちょっと待ってろ。」
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すぅ・・・と煙幕の塊の前に行き、斬魄刀を構える。
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「?」
「霜天に坐せ氷輪丸!」
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ズオオッと氷の龍が現れ、次の瞬間すべての煙幕が凍り、ボロボロと崩れていった。
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「すっごぉい!さっすがシロちゃん!」
「シロ言うな!!」
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ぎゃあぎゃあと騒いでいて、全員になんだか和やかな空気が流れた、その時。
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『な・・・なんだコレ!!?』
虚が戻ってきてしまいました。
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「さぁみんな!思う存分仕返ししちゃいましょ!」
「「「「オー―――ッ!!!」」」」
全員がニヤリと笑い、斬魄刀を引き抜いて虚に向ける。
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『うわぁああっ!!?そこの銀髪美少女のしわざかぁ!!?でも何でだ!!?煙幕吸ったら三時間は目覚めねぇはずだぞ!!?』
「そりゃー、ねぇ?」
「当然ですよねぇ?」
『な・・・何がだっ!!?』
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「残念だったな。」
ニヤリ、と日番谷も嫌な笑みを浮かべる。
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「薬が効くわけねぇよ。 俺は男だからな。」
『おとっ・・・・男ぉおおおお!!!!?』
「さぁて、みんなこいつボッコボコにしてやりましょ!!」
「「「「おーーーーっ!!!」」」」
『え、ちょ、まっ・・・』
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「唸れ、灰猫!!」
「弾け、飛梅!!」
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各々が斬魄刀を解放し、虚に向かって走っていく。
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『ギャー―――――――ッ!!!!!!!』
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文字通りボコボコにされ、最後に乱菊にとどめを刺され、虚は昇華していった・・・
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「ふぅ〜、まあったく!現世じゃよっぽどもてなかったのね、アイツ。」
「そうですよね、ハーレム作るために・・・って何なんだって話ですよね〜」
すっきり解消☆とでも言わんばかりに、捕らえられていた死神達はキラキラと輝いて話している
(・・・・・女って・・・・怖ぇな・・・・)
日番谷だけ、こんなことを思ってたりするが。
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「それにしても、隊長〜♥」
「な・・・・何だ?」
ニヤニヤと笑いながら近づいてくる部下に、日番谷は身の危険を感じ数歩後ずさる。
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――――だが、遅かった・・・
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「ぐふぅ!!?」
「や〜〜〜も〜〜〜可愛い―――!!!!!」
「本当女の子みたいだよね〜!日番谷君ってばそういうのすごい嫌がりそうなのに、よく女装するの我慢したね〜」
「な〜に言ってんのよぅ。あんたのためなら女装でもなんでもするに決まってるじゃない〜」
「えええ!?//////」
「ですよね〜、隊長♥」
「うっせぇよ!!///」
「日番谷君・・・ありがとうっ!!!」
「っ!」
乱菊に代わり、今度は雛森に思いっきり抱きしめられる。
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「無事で・・良かった」
「うん・・・」
「ひっつー、ありがとーっ!!」
「うぉう!!?」
「あたしも、ありがとうございます!」
「ありがとうございます〜!」
「ちょ、苦しっ・・・・うわああ!!!」
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ぎゅうぎゅうと便乗組に抱きしめられ、あの変態虚が見たらさぞかし羨ましがりそうな光景がそこにあった。
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ちなみにこの一件で、弓親を始め乱菊や雛森などからその後たびたびに無理矢理女装させられる日番谷の姿があったことは、言うまでもなかったりする・・・・。
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(あとがき)
ギャグですね・・・最初『囚われた雛森』を題材にしようと思ったらいつの間にかこんな話に!でも楽しかったですv
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